しあわせになる英語 English for Happiness

日曜更新。人生に役立つバイリンガルの学び。

戦争の根本的原因をなくすには?「生けるブッダ、生けるキリスト」その7

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ベトナム戦争終結に多大な貢献を果たし、ノーベル平和賞の候補にもなった
禅僧ティク・ナット・ハンは、宗教人としての立場から、世界平和は、たんに
軍縮すればよいというものではない、と警告します。軍縮しても残る、戦争の
根本的原因をなくすにはどうしたら良いか?彼の言葉に耳を傾けてみましょう。

 

We often think of peace as the absence of war, that if the powerful countries
would reduce their weapons arsenals, we could have peace. But if we look deeply
into the weapons, we see our own minds-our prejudices, fears, and ignorance.

平和とは戦争のない状態であり、強国が軍備を縮小したら平和になる、と私たちは考えます。しかし兵器をじっと深く見つめてください。そこに見えるものは、偏見、恐怖、無知といった私たちの思いや観念です。

 

Even if we transport all the bombs to the moon, the roots of war and the roots of
the bombs are still here, in our hearts and minds, and sooner or later we will make
new bombs.

たとえすべての爆弾を月へ運び去ったとしても、戦争の根、爆弾のルーツはこの
地球上に残ります。その根はわたしたちのこの頭と心のなかにあるのですから、
早晩、新しい武器となって姿を現わしてくるはずです。

 

To work for peace is to uproot war from ourselves and from the hearts of men
and women.

平和のために働くということは、私たち自身のなかから、いいかえれば、人類の
心のなかから戦争を根こそぎにすることです。

 

There must be ways to solve our conflicts without killing. We must look at this.
We have to find ways to help people get out of difficult situations, situations of conflict,
without having to kill. Our collective wisdom and experience can be the torch lighting
our path, showing us what to do. Looking. deeply together is the main task of
a community or a church.

殺しあいをせずに諍いを収める方法はあるはずです。これをしっかりと見つめて
ください。人が困難な状況に陥ったり、争いに巻きこまれたときに、殺しあいを
させずに、助けだす方策を見つけなければならないのです。そうすれば、私たちの
集合的な知恵と経験が、道を照らす松明となって、なすべきことを教えてくれる
はずです。みんなで一緒に深く見つめることこそ、コミュニティや教会の主要な
仕事なのです。

 

When you look deeply into your anger, you will see that the person you call
your enemy is also suffering. As soon as you see that, the capacity of accepting
and having compassion for him is there. Jesus called this “loving your enemy.”
When you are able to love your enemy, he or she is no longer your enemy.
The idea of “enemy” vanishes and is replaced by the notion of someone who is
suffering and needs your compassion.

怒りを深く見つめてみたら、あなたが敵と呼んでいる人もまた苦しんでいることに
気づくでしょう。それに気づいたそのときにこそ、他者を受容する力と慈愛の心が
生まれ出ているのです。イエスはこれを「敵を愛す」と表現されたのです。敵を
愛することができるとき、その人はもうあなたの敵ではありません。「敵」という
考えは霧散し、「苦しみ、慈愛を求める人」へと変容するのです。

 

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生けるブッダ、生けるキリスト

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