なぜマインドフルネス瞑想を実践するのか?その答えは人それぞれだと思いますが、
マインドフルネス普及の功労者ジョン・カバットジンの言葉を読めば読むほど、
東洋人として仏教の教えが感性的にはわかるが、理性的には「西洋的な教育を受けて
きた自分」を意識してしまいました。バイリンガルでご紹介します。
It is virtually impossible, and senseless anyway, to commit yourself to a daily meditation
practice without some view of why you are doing it, what its value might be in your life,
a sense of why this might be your way and not just another tilting at imaginary windmills.
あなたがなぜ瞑想を実践するのか、あなたの人生における瞑想の価値は何であるのか、
他の無益とも思える努力ではなく瞑想を選ぶのはなぜなのか、ということについて、
ある程度の見解がなければ毎日瞑想の実践に専心することは実際のところ不可能で
あり、いずれにしても無意味なことです。
In traditional societies, this vision was supplied and continually reinforced by the culture.
If you were a Buddhist, you might practice because the whole culture valued meditation
as the path to clarity, compassion, and Buddhahood, a path of wisdom leading to the
eradication of suffering. But in the Western cultural mainstream, you will find precious
little support for choosing such a personal path of discipline and constancy, especially
such an unusual one involving effort but non-doing, energy but no tangible “product.”
昔ながらの社会では、このヴィジョンは文化により与えられ強化されていました。
もしあなたが仏教徒なら、あなたが瞑想を実践する理由は、明瞭、慈悲、悟りへの
境地への道、そして苦しみを根絶させる知恵へと導く道として、あなたの文化全体が
瞑想に価値を置いているからかもしれません。しかし西洋で主流な文化においては、
このような規律や不変性への個人的な選択、特にこのように何もしない努力、
エネルギーでありながら目に見えない「産物」という、普通とは少し違うものを選ぶ
ことは、ほとんど理解を得られないでしょう。
What is more, any superficial or romantic notions we might harbor of becoming a better
person――more calm or more clear or more compassionate――don’t endure for long
when we face the turbulence of our lives, our minds, and bodies, or even the prospect of
getting up early in the morning when it is cold and dark to sit by yourself and be in the
present moment. It’s too easily put off or seen as trivial or of secondary importance,
so it can always wait while you catch a little more sleep or at least stay warm in bed.
さらにいえば、もっと平静で、もっと明晰で、もっと心の優しい、よりよい人になる
という、私たちが抱く表面的または空想的な考えは、人生や心、身体の混乱に直面
すると、または寒くて暗い朝に早起きして一人で座りその瞬間に身を置くということを
考えただけでも、長続きしないのです。もう少し眠りたいからとか暖かいベッドの中に
いたいからと、あまりにも簡単に先延ばししたり、ちっぽけなこととか二の次だと
見なしたりしてしまいます。
If you hope to bring meditation into your life in any kind of long-term, committed way,
you will need a vision that is truly your own――one that is deep and tenacious and
that lies close to the core of who you believe yourself to be, what you value in your life,
and where you see yourself going.
瞑想をあなたの人生に長期的にきちんと取り入れようとするならば、本当にあなた自身
のものであるヴィジョンが必要になるでしょう。それは、深く頑強で、あなたが思う
自分らしさや、あなたが自分の人生で大切にしていること、自分が向かっている方向
という、核心に近いものです。
TRY:
Asking yourself why you meditate or why you want to meditate. Don’t believe your first
answers. Just write down a list of whatever comes to mind. Continue asking yourself.
Also. Inquire about your values, about what you honor most in life. Make a list of what is
really important to you. Ask yourself: what is my vision, my map for where I am and
where I am going? Does this vision reflect my true values and intentions? Am I
remembering to embody those values? Do I practice my intentions? How am I now
in my job, in my family, in my relationships, with myself? How do I want to be?
How might I live my vision, my values? How do I relate to suffering, both my own
and others?
エクササイズ
なぜ瞑想をするのか、またはなぜ瞑想したいと思うのか、自分自身に問いかけて
みましょう。最初に得られた答えを信じてはいけません。浮かんだことをすべて
リストにして書き記してみましょう。自問し続けてみましょう。また、あなたが価値を
置くものや、人生においてもっとも称賛するものについて問いかけてみましょう。
あなたにとって本当に必要なものは何か、リストアップしてみましょう。自分に聞いて
みましょう。私のヴィジョンは何か?自分が今いる場所、向かっている場所への
地図は?このヴィジョンは私にとって本当の価値や意図を反映しているのだろうか?
これらを表現することを私はちゃんと思い出しているだろうか?私は自分の意図を実践
しているだろうか?仕事、家庭、人間関係、自分自身に対して、私はどれだけ「今」に
存在しているだろうか?私はどうなりたいのだろうか?自分のヴィジョンや自分が価値
を置いているものを私はどう生きるだろうか?自分や他人の苦悩に対し、私はどう
かかわっているだろうか?
いかがでしたか?瞑想を続ける理由は、自分を含めておそらく多くの日本人にとって、
「何となく良さそうだから」という感性的なものだと思います。これに対して、
何ごとにも理性的に取り組み「Why?」の疑問が解決されるまでは納得しない傾向が
ある西洋人にとっては、確固たる「ヴィジョン」が必要なのでしょう。これで思い出す
のは、リーダーをめざす人必読と言われるベストセラー「WHYから始めよ(START
WITH WHY)」という本です。また、西洋人と東洋人の考え方の違いについて、興味
深い比較を行なっている本「木を見る西洋人、森を見る東洋人」をまとめたブログを
見つけたので、そちらも紹介しておきます。
https://organization.design/西洋と東洋の違い-67cf88faf2c9
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