しあわせになる英語 English for Happiness

日曜更新。人生に役立つバイリンガルの学び。

西洋人は自尊心が低い?ダライ・ラマの驚きとメッセージ。「マインドフルネスを始めたいあなたへ」その14

f:id:englishforhappiness:20171130052646p:plain

なぜ、欧米でマインドフルネスが爆発的に普及したのか?それは、物質的な豊かさを
追うあまり、心の豊かさを置き去りにしてしまった西洋人にとって、失った幸福を
つかむための「蜘蛛の糸」なのかも知れません。自尊心を感じることができない
「さびしい西洋人」に関して、マインドフルネス普及の功労者ジョン・カバットジン
興味深い報告をご紹介します。

 

In conversation with the Dalai Lama during a meeting in Dharamsala in 1990, he did
a double take when a Western psychologist spoke of low self-esteem. The phrase
had to be translated several times for him into Tibetan, although his English is quite
good. He just couldn’t grasp the notion of low self-esteem, and when he finally
understood what was being said, he was visibly saddened to hear that so many people
in America carry deep feelings of self-loathing and inadequacy.

一九九〇年にダラムサラで行なわれたダライ・ラマとの会議での対話で、西洋の
心理学者が自尊心の低さを口にした際、ダライ・ラマは非常に驚いていました。
ダライ・ラマの英語力は非常に高いにもかかわらず、このフレーズは何度かチベット語
に通訳され直す必要がありました。彼はただ、自尊心が低いという観念を把握すること
ができなかったのです。ついに何のことか理解した際、アメリカではそれほど多くの
人たちが自己嫌悪や自分は不十分であるという深い思いを抱いていると聞いて、彼は
明らかに悲しんでいました。

 

Such feelings are virtually unheard of among the Tibetans. They have all the severe
problems of refugees from oppression living in the Third World, but low self-esteem
is not of them.

そのような感情は、チベット人の中では実質的に聞いたことがないものだったのです。
彼らは、第三世界に暮らすという抑圧からくる問題、難民特有の耐え難いあらゆる
問題を抱えてはいますが、その中には自尊心の低さはないのです。

 

But who knows what will happen to future generations as they come into contact
with what we ironically call the “developed world.” Maybe we are overdeveloped
outwardly and underdeveloped inwardly. Perhaps it is we who, for all our wealth,
are living in poverty.

しかし、皮肉にも私たちが「先進国」と呼ぶこの世界と触れることで、未来の世代には
何が起こるか誰にもわかりません。もしかしたら私たちは、外側においては発展
しすぎており、内側においては未発展なのかもしれません。もしかしたら私たち
こそが、豊かさにもかかわらず、貧しさの中で生きているのかもしれません。

 

いかがでしたか?この「心の貧しさ」を是正するための第一歩として、ジョン・
カバットジンは、「慈悲の瞑想」を推薦していますが、ここでは詳細には立ち
入りません。それよりも私が興味深かったのは、彼が抱いている、このような
「心の貧しさ」に関する問題意識が大勢の西洋人にも共有されており、それが、
マインドフルネス普及につながったのかもしれないということです。わが身を振り
返って、日本人はどうなのか?地理的・歴史的に見れば、明らかに東洋人ですが、
心は、豊かなのか貧しいのか?難しい問いかけですが、少なくとも「心の豊かさを
失くさない」あるいは「幸せになる」ためのヒントは、ダライ・ラマが語る以下の
プログの中に見つけることができると思います。参考にしていただければ、幸いです。

 

ダライ・ラマ「思いやりと個人 COMPASSION AND THE INDIVIDUAL」

http://www.tibethouse.jp/dalai_lama/message/compassion_and_individual.html

 

Wherever You Go, There You Are

Wherever You Go, There You Are

 

  

マインドフルネスを始めたいあなたへ 毎日の生活でできる瞑想:Wherever You Go, There You Are

マインドフルネスを始めたいあなたへ 毎日の生活でできる瞑想:Wherever You Go, There You Are

 

■プライバシー・ポリシー

当ブログは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得
できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、
Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。このプログラムにおいて、
第三者がコンテンツおよび宣伝を提供し、ユーザーからの情報を収集し、訪問者の
ブラウザーにクッキーを設定することがあります。プログラムにおいて情報の
扱いについてはAmazon.co.jpプライバシー規約をご確認ください。

Amazon.co.jp ヘルプ: Amazon.co.jp プライバシー規約