現在、大流行しているマインドフルネス。ストレスを低減し、集中力を養うのに
効果があると言われていますが、さらに仏教の観点から見ると、真の幸せへと導く
ための智慧と慈悲(思いやり)を育てるために欠かせない大切な基盤、それが
マインドフルネス(気づき)なのです。ロングセラー「マインドフルネス 気づきの
瞑想 」より、マインドフルネスを育てるために知っておいたほうが良い基本的な
考え方を、バイリンガルでご紹介します。
You can’t develop mindfulness by force. Active teeth-gritting willpower won’t do you
any good at all. As a matter of fact, it will hinder progress. Mindfulness cannot be
cultivated by struggle. It grows by realizing, by letting go, by just settling down
in the moment and letting yourself get comfortable with whatever you are experiencing.
気づきを、強引に力ずくで育てることはできません。歯を食い縛って意志を傾けても、
まったく役に立たないのです。逆に、それは成長を遅らせることになります。
踏ん張っても、気づきを育てることはできません。気づきは、理解することや手放す
こと、瞬間瞬間に留まること、何を経験しても穏やかな心でいることによって育つの
です。
This does not mean that mindfulness happens all by itself. Far from it. Energy is
required. Effort is required. But this effort is different from force. Mindfulness is cultivated
by a gentle effort. You cultivate mindfulness by constantly reminding yourself in a gentle
way to maintain your awareness of whatever is happening right now. Persistence and
a light touch are the secrets. Mindfulness is cultivated by constantly pulling yourself back
to a state of awareness, gently, gently, gently.
しかしこれは、気づきがひとりでに起こるという意味ではありません。正反対です。
エネルギーが必要です。努力も必要です。でも、強引ということではありません。
穏やかに努力することによって、気づきは育つのです。今の瞬間に何が起こっているか
ということに常に気づいていられるよう、穏やかな心で絶えず思い起こすことに
よって、気づきが育つのです。忍耐と軽さが鍵です。穏やかに、平静に、落ち着いて、
常に気づいている状態に引き戻すことで、気づきは育っていくのです。
In a state of mindfulness, you see yourself exactly as you are. You see your own selfish
behavior. You see your own suffering. And you see how you create that suffering.
You see how you hurt others. You pierce right through the layer of lies that you normally
tell yourself, and you see what is really there. Mindfulness leads to wisdom.
気づいているとき、自分をありのままに見ることができます。自分のわがままを見る
ことができます。自分の苦しみを見ることができます。いかに自分が苦しみをつくって
いるのかを見ることができます。いかに自分が他人を傷つけているのかを見ることが
できます。いつも自分にたいしてついている嘘の層を破り、心に何があるのかをありの
ままに見ます。気づくことによって、智慧が現れるのです。
Mindfulness is not trying to achieve anything. It is just looking. Therefore, desire and
aversion are not involved. Competition and struggle for achievement have no place
in the process. Mindfulness does not aim at anything. It just sees whatever is already
there.
気づきは、何かに達しようとすることではありません。ただ見るだけです。ですから
欲や怒りに影響されることはありません。気づいているとき、他人と競争したり奮闘
したりすることはないのです。気づきは、何かを目指そうとすることはありません。
今起こっていることを、それが何であろうと、ただ見るだけなのです。
Mindfulness simply accepts whatever is there. If you want to grow in mindfulness,
patient acceptance is the only route. Mindfulness grows only one way: by continuous
practice of mindfulness, by simply trying to be mindful, and that means being patient.
The process cannot be forced and it cannot be rushed. It proceeds at its own pace.
気づきは、今起こっていることを受け入れます。気づきを育てたければ、忍耐して
受け入れることが唯一の道です。気づきは、継続的に気づき続けること、ただひたすら
気づこうとすること、つまり忍耐することでのみ育ちます。力ずくで気づきを育てる
ことはできませんし、急いで育てることも不可能です。気づきそれ自体の自然な
ペースで育っていくのです。
- 作者: Bhante Henepola Gunaratana
- 出版社/メーカー: Wisdom Publications
- 発売日: 2011/09/06
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