日常生活の中で、すでに事実となっていること、たとえば「太っている自分」を
受け入れない。マインドフルネスで、せっかく良い方向に変わろうとしている、
今のあなたにとって、この「受け入れない」態度が、大きな障害になると言います。
マサチューセッツ大学メディカル・センターのストレス・クリニックにおける大勢の
人たちの臨床体験を基に書かれたベストセラー「マインドフルネス ストレス低減法」
より、バイリンガルでご紹介します。
If you are overweight and feel bad about your body, it’s no good to wait until you are
the weight you think you should be before you start liking your body and yourself.
At a certain point, if you don’t want to remain stuck in a frustrating vicious cycle,
you might realize that it is all right to love yourself at the weight that you are now
because this is the only time you can love yourself. Remember, now is the only time
you have for anything. You have to accept yourself as you are before you can really
change. Your choosing to do so becomes an act of self-compassion and intelligence.
太っていて、自分の体が嫌だと感じている人が、思うような体重に減らしてから、
自分の体や自分自身を好きになろうと考えるのはまちがっています。もし、あなたが、
本当に欲求不満の悪循環を断ち切りたいと思うなら、今の体重のままの自分を好きに
なるべきなのです。なぜならば、自分を好きになれる瞬間は、“今”しかないから
です。“今”という時間は何ものにも代えがたい、かけがえのない時間なのです。
あなたも、変化してからの自分ではなく、“今”あるがままの自分を受け入れるように
してください。
When you start thinking this way, losing weight becomes less important. It also becomes
a lot easier. By intentionally cultivating acceptance, you are creating the preconditions
for healing.
このように考えることができるようになると、減量もそれほどたいした問題では
なくなってきます。そして、結果的に、とても簡単にできるようになるのです。
意識的にものごとを“受け入れる”ということは、癒しへの前提条件なのです。
Acceptance does not mean that you have to like everything or that you have to take
a passive attitude toward everything and abandon your principles and values. It does not
mean that you are satisfied with things as they are or that you are resigned to tolerating
things as they “have to be.” It does not mean that you should stop trying to break free of
your self-destructive habits or to give up on your desire to change and grow, or that
you should tolerate injustice, for instance, or avoid getting involved in changing the world
around you because it is the way it is and therefore hopeless. It has nothing to do with
passive resignation.
ものごとを受け入れるといっても、なんでも好きになるとか、何に対しても積極的な
態度を示すとか、自分の原則や価値観を放棄する、ということではありません。
あるがままの事柄に満足したり、仕方がないといって大目に見ることでもありません。
また、体に害をおよぼす習慣をやめるべきだとか、生活を変え、成長するために自分の
欲求をあきらめるべきだ、ということでもありません。あるいは、不正を見逃すとか、
これが現実というものなのだから、どうせ変わる見こみはないとあきらめて、自分の
周りの世界を変えようとしない、ということでもありません。
Acceptance as we are speaking of it simply means that, sooner or later, you have
come around to a willingness to see things as they are. This attitude sets the stage
for acting appropriately in your life, no matter what is happening. You are much more
likely to know what to do and have the inner conviction to act when you have a clear
picture of what is actually happening versus when your vision is clouded by your mind’s
self-serving judgments and desires or its fears and prejudices.
今お話している“受け入れる”ということは、すすんでものごとをあるがままに見る
ようにする、ということです。あるがままに見る態度を身につけることによって、
どんなことが起こってもうまく対応できるようになります。そして、実際に何が
起こっているかを明確につかむことができれば、自己流の判断や、欲求、不安感、偏見
などでゆがめられた現実にもとづいて把握するよりも正しい判断ができるようになり、
自分の行動に対する信頼感も生まれてくるようになるのです。
In the meditation practice, we cultivate acceptance by taking each moment as it comes
and being with it fully, as it is. We try not to impose our ideas about what we “should” be
feeling or thinking or seeing in our experience. Instead, we just remind ourselves to be
receptive and open to whatever we are feeling, thinking, or seeing and to accept it
because it is here right now. If we keep our attention focused on the present, we can be
sure of one thing, namely, that whatever we are attending to in this moment will change,
giving us the opportunity to practice accepting whatever it is that will emerge in the next
moment. Clearly there is wisdom in cultivating acceptance.
私たちは瞑想を行なう中で、一つひとつの瞬間が訪れ、“自分がその瞬間と共に存在して
いる”ことを確認することによって、あるがままを受け入れる姿勢を学んでいきます。
一つの感じ方や考え方、見方などを自分強制するのではなく、どんな感じや考えが
生じてきても、それこそが今あるものとして、受け入れられるようになるのです。
いつも“今”という瞬間に注意を向けていれば、それがどんなふうに変化しようと、次の
瞬間に訪れるものを受け入れるための練習になるのです。受け入れる態度を身につける
ことは、まさに知恵をもつということなのです。
- 作者: ジョン・カバットジン,Jon Kabat‐Zinn,春木豊
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