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「ダライ・ラマ 幸福論」その3。幸せな人生を送るために必要なのは「道徳」と「思いやり」?

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たとえ物質的には、それほど恵まれていなくても、あるいは、たびたび逆境に
さらされたとしても、「心の平和」さえ保たれていれば、幸福な人生を送れると
言います。そして、心の平和をもたらすのは、「道徳(ethics)」と他人の幸せを願う
「思いやり(compassion)」――ダライ・ラマの解説をバイリンガルでお届けします。

 

There is thus an important distinction to be made between what we call ethical and
spiritual acts. An ethical act is one where we refrain from causing harm to others’
experience or expectation of happiness. Spiritual acts we can describe in terms of those
qualities mentioned earlier of love, compassion, patience, forgiveness, humility,
tolerance, and so on which presume some level of concern for others’ well-being.

道徳的と呼べる行為と精神的と呼べる行為には、重要な違いがあります。道徳的な行為
とは、他人の存在や、他人の幸せを得る権利を侵害しないようにする行為です。そして
精神的な行為とは、前にも述べたような、愛情、思いやり、忍耐、寛容、謙遜など、
多かれ少なかれ他人の幸福を考えている心があっての行為だと言えます。

 

We find that the spiritual actions we undertake which are motivated not by narrow
self-interest but out of our concern for others actually benefit ourselves. And not only
that, but they make our lives meaningful. At least this is my experience. Looking back
over my life, I can say with full confidence that such things as the office of Dalai Lama,
the political power it confers, even the comparative wealth it puts at my disposal,
contribute not even a fraction to my feelings of happiness compared with the happiness
I have felt on those occasions when I have been able to benefit others.

自分だけの利益にとらわれないで、他人を思いやった上になされる精神的な行為は、
実際に自分自身のためになるばかりでなく、自分の人生を意義あるものにもして
くれます。少なくとも、わたしの経験ではそうです。自分人生をふりかえって、
わたしは自信をもって断言できます。ダライ・ラマという地位、それにともなう
政治力、ある程度の金銭的な自由――こうしたものがどんな幸せを与えてくれた
としても、他人のために尽くせたときに感じる幸せの比ではありません。

 

Does this proposition stand up to analysis? Is conduct inspired by the wish to help others
the most effective way to bring about genuine happiness? Consider the following. We
humans are social beings. We come into the world as the result of others’ actions. We
survive here in dependence on others. Whether we like it or not, there is hardly
a moment of our lives when we do not benefit from others’ activities.

とはいうものの、他人を助けたいという思いからなされる行ないは、なりよりも効果的
にほんとうの幸せをもたらしてくれるのでしょうか? 次のことを考えてみてください。
わたしたち人間は、社会的な生き物です。他人の行為の結果として、わたしたちは
この世界に生まれてきます。この世界を生き延びていられるのも、他人がいるから
です。好むと好まざるとにかかわらず、わたしたちが他人の行動による恩恵を受けずに
生きているときは一瞬たりともないのです。

 

For this reason, it is hardly surprising that most of our happiness arises in the context of
our relationship with others. Nor is it so remarkable that our greatest joy should come
when we are motivated by concern for others.

だとすれば、わたしたちの幸せのほとんどが他人との関係を通じてもたらされる
としても、べつに不思議ではありません。わたしたちの最大の喜びは他人への思いやり
を通じて生まれるはずだと言っても、決して驚くことではないのです。

 

But that is not all. We find that not only do altruistic actions bring about happiness, but
they also lessen our experience of suffering. Here I am not suggesting that the individual
whose actions are motivated by the wish to bring others’ happiness necessarily meets
with less misfortune than the one who does not. Sickness, old age, and mishaps of one
sort or another are the same for us all. But the sufferings which undermine our internal
peace――anxiety, frustration, disappointment――are definitely less. In our concern for
others, we worry less about ourselves. When we worry less about ourselves,
the experience of our own suffering is less intense.

それだけではありません。利他的な行動は幸せをもたらしてくれるだけでなく、苦しみ
を減らしてもくれます。断っておきますが、他人に幸せをもたらしたいと思って行動
していれば、不運に見舞われることは絶対にないと言っているのではありません。病気
や、老いや、あれこれの災難は、だれにでも等しくやってきます。しかし不安や
いらだちや失望など、わたしたちの心の平和を脅かす苦しみは確実に減ります。他人の
ことを思いやれば、それだけ自分のことを思い悩まなくなります。自分のことを思い
悩まなくなれば、わたしたちの苦しみはそれだけ軽くなるのです。

 

What does this tell us? Firstly, because our every action has a universal dimension,
a potential impact on others’ happiness, ethics are necessary as a means to ensure that
we do not harm others. Secondly, it tells us that genuine happiness consists in those
spiritual qualities of love and compassion, patience, tolerance, forgiveness, humility, and
so on. It is these which provide happiness both for ourselves and for others.

ここからなにが言えるのでしょう? 第一に、わたしたちの行動はすべて、他のあらゆる
人びとの幸せにつながっているということです。ですから、他人を傷つけないように
するために、道徳は欠かせない手段となります。第二に、ほんとうの幸せとは、愛情や
思いやり、忍耐、寛容、謙虚さなど、精神的な姿勢から生まれるということです。
こうした姿勢こそが、自分と他人の両方に幸せをもたらしてくれるのです。

 

 

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