「愛するという技術」を磨き上げるために。その前提条件②。前回の「規律」に
続いて、「自由からの逃走」など数々の名著で知られる心理学者エーリッヒ・フロムの
解説に耳を傾けてみましょう――バイリンガルで、どうぞ。
To hone “the art of loving”: The prerequisite #2. Following “discipline” in the previous
weblog, let’s listen to the commentaries of Erich Fromm who is a psychologist
well-known for his masterpieces such as “Escape from Freedom.”――more to come both
in English and in Japanese.
The concentration is a necessary condition for the mastery of an art is hardly necessary to
prove. Anyone who ever tried to learn an art knows this.
第二に、集中。これが技術の習得にとって必要条件であることは、ほとんど証明不要
だろう。一度でも何かの技術を学ぼうとしたことのある人なら、知っているはずだ。
Yet, even more than self-discipline, concentration is rare in our culture. On the contrary,
our culture leads to an unconcentrated and diffused mode of life, hardly paralleled
anywhere else. You do many things at once; you read, listen to the radio, talk, smoke, eat,
drink. You are the consumer with the open mouth, eager and ready to swallow
everything――pictures, liquor, knowledge.
ところが現代社会では、集中は規律以上にまれにしか見られない。それどころか
現代社会は、他のどんな時代にも見られないような、まとまりを欠いた散漫な生活を
助長している。誰もが一度にたくさんのことをしている。本を読み、ラジオを聴き、
おしゃべりをし、タバコを吸い、食事をし、酒を飲む。誰もが大きな口を開けて、
絵だろうと、酒だろうと、知識だろうと、なんでもかんでも必死に呑みこもうと
している。
This lack of concentration is clearly shown in our difficulty in being alone with ourselves.
To sit still, without talking, smoking, reading, drinking, is impossible for most people.
They become nervous and fidgety, and must do something with their mouth or hands.
(Smoking is one of the symptom of this lack of concentration; it occupies hand, mouth,
eye and nose.)
この集中の欠如をいちばんよく示しているのが、ひとりではいられないという事実だ。
ほとんどの人が、おしゃべりもせず、タバコも吸わず、本も読まず、酒も飲まずに、
じっとすわっていることができない。じっとしていると、そわそわと落ち着かなく
なり、口や手で何かをせずにいられなくなる(喫煙は口と手と目と鼻を使うが、これは
集中の欠如のひとつの症状である)。
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