近代人のための仏教(宗教) を再活性化した天才、清沢満之の言葉から――バイリンガルで、どうぞ。
From the words of Manshi Kiyozawa, a genius who revitalized Buddhism (religion) for people in modern times ――more to come both in English and in Japanese.
The definitions of religion are thus many and various. Let us state some of them.
Religion is the art of pacifying mind and settling life (安心立命.)
Religion is the art of ascertaining the destiny of the soul (霊魂帰着.)
Religion is that which teaches to become enlightened (転迷開悟.)
Religion is the intellectual intuition of one’s true nature.
宗教の定義は多数あり、多様である。宗教の定義のうちいくつかをあげてみよう。
- 宗教は心 (mind) を安泰ならしめ、人生にくつろぎを与える技法 (art) あるいは実践である。
- 宗教は霊魂 (soul) のいきつく先 (destiny) を定める技法である。
- 宗教はわれわれに光明を受けるように教える技法である。
- 宗教は自分自身の真実の本性の知的直観である。
- 宗教は国家が承認する見えない力への恐怖である。
- 宗教は道徳である。
- 宗教は内なる裁判官という良心の声への服従であり、人間はその良心を、自分にとって外的なものとして、また神として、宗教的に表現する。
- 宗教は、絶対的真理が表象的意識に対して、あるいは感情、表象、反省的理解に対して取る形式であり、したがってこれはすべての人間にあてはまる。
- 宗教は人間の依存感情であり、無限や永遠と一体である感情である。
- 宗教は、人間の心を神秘的な心に結合させる絆を感じることで人生を定めることであり、人間の心は、その神秘的な心が世界と人間の心を支配することを認知し、その神秘的な心と一体化していることを喜ぶ。
- 宗教は霊的実在への信念である。
- 主観的に考察されるかぎりでの宗教は、感覚と理性とは独立に、いな感覚や理性にもかかわらず、人間が無限をさまざまの名前で、多様な姿の下に理解できるようにする心的能力または働きである。
These definitions are expressed from the respective point of view of the authors and it would be absurd to accept or reject them at once without discussing the standpoint of each investigator. It is sufficient here if by the above enumeration the people be convinced of the fact that the idea of religion is not one or at least can not be expressed uniformly according to the different point of view with which each explorer of religion is occupied.
これらの定義は、さまざまの探究のそれぞれの見地から言い表わされているのだから、それぞれの論者の見地を吟味しないで性急にそれらを受け入れたり拒否したりすることは馬鹿げたことだろう。上に列挙した定義を見て、それぞれの宗教研究者が採用する見地の差異のために、宗教の理念がけっしてひとつではなく、画一的に表現されることもできないということがわかれば、ここでは十分である。
Let us take liberty to propose a definition of our own, the agreement or difference of which with any other definition being put out of sight. It is this. Religion is the Unity of a finite and the Infinite.
したがって、上記の定義のどれかと一致するとか違うとかに気を配ることなく、われわれ自身の定義を自由に定めてみることにしよう。われわれの定義とはこうである――宗教は有限と無限との統一である。
(No English sentences)
(以下、英文はありません)
キリスト教徒とは誰のことをいうのか。キリストを信じる人である。いやむしろ、自分自身のなかにキリストをもつ人のことである。それでもまだ十分ではない。自分自身がキリストである人こそが真のキリスト教徒である。
同じく、仏教徒とは誰のことなのか。ブッダを信じる人のことである。いやむしろ、自分自身のなかにブッダをもつ人のことである。それでもまだ十分ではない。自分自身がブッダである人こそ真の仏教徒である。
最初は、無限は有限の (いわば) 外部であり、有限は無限の外部にある。ついで無限が有限のなかに入りこみ、有限が無限のなかに入る。最後に、無限は有限と一体となるべく生成する、またはひとつである。いいかえると、有限が無限とひとつに成っていく、あるいはひとつである。これが宗教であり、宗教の諸段階である。
※English sentences are written by Kiyozawa himself.
※英文(『清沢満之全集 別巻Ⅱ 岩波書店』掲載) は清沢本人によるもの。
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