欧米でのマインドフルネスの普及に多大なる貢献をした、ティク・ナット・ハンは
教えます。「幸福はいろいろなところからやってくる」だから、もしあなたが、
ひとつの方向だけ見つめて幸福を待ち焦がれているとすれば、かえって幸福を
つかむチャンスを見逃してしまう、というのです。そして、
You have put many conditions on your happiness.
And then, even if you do have all your conditions met,
you still won’t be happy. You will just keep creating
new conditions for your happiness.
自分の幸福にたくさんの条件をつける。
そして、それらすべてがかなっても、
まだ幸福になれない。幸福に次々と新しい条件をつけていく。
ティク・ナット・ハン著「死もなく、怖れもなく(no death, no fear)」より
だから、もしかしたら、幸福に関するあなたの考え方は、どこか間違っている
かもしれません。なぜなら、マインドフルネスの源流であるブッダの言葉に
あるように、
Happiness can only be possible in the here and now.
幸福はいまここにしかない。
からなのです。これは、いわゆる「悟り」を開いた人間だけが理解できる
「境地」などではけっしてなく、毎日の生活の中でコツコツと「マインド
フルネス(気づき)」を積み上げていけば、自然にたどりつく考え方なのかも
しれません。恥ずかしながら、「煩悩だらけの」私自身も、これからは、
朝起きたら、まずは深呼吸してマインドフルネスを獲得し、「いまここに
生きている」一瞬一瞬のありがたさを噛みしめることから始めたいと
思います。