「自分を犠牲にすること」=「愛」という考え方は、かなり根強いと思いますが、
実は、これこそ、あなたを不幸にしてしまう原因のひとつ。そして、その際、何を
もって「犠牲」と呼ぶのかが大事だと言います。キイ・ワードは、「コア・セルフ(真の
自分)」。私たちの最も深いところにある真の自分を「犠牲」にすることが大問題――
解説を、バイリンガルでお届けします。
“Self-sacrifice is synonymous with love.” This is deep-rooted notion which might make
your life unhappy. And in this context, what “sacrifice” means matters. The key-word is
“the core self,” our deepest and most stable characteristics. The biggest problem is to
sacrifice your core self――more to come both in English and in Japanese.
犠牲は愛である――犠牲の大きさは愛の深さに比例する――という思い込みは、
あらゆる種類の人間関係を、最終的には不幸せへと導きます。
Even within a relationship in which partners love each other and want to be together,
happiness can be undermined by the belief that sacrifice is synonymous with
love――that the greater the sacrifice, the deeper the love.
ここで一つ、申し上げておきたいことがあります。パートナーが困っているときに手を
貸してあげることは、犠牲ではありません。「愛しい人を助けることは、自分を幸せに
することにほかならない」と感じたことは誰にでもあるはずです。
It is important to note that standing by one’s partner in a time of need is not sacrifice;
when we love someone, we often feel that helping that person is helping ourselves.
心理学者のナサニエル・ブランデンはこう指摘しています。「ここが愛の素晴らしい
ところです。自分の利益が、パートナーを包み込むほどに拡大するのです」
As Nathaniel Branden notes, “This is the great complement of love: that our self-interest
expands to encompass our partner.”
ここで私の語っている犠牲とは、「自分の幸せにとって本当に大切なもの」を放棄する
ことです。たとえば、ある女性が、夫が海外で新しい仕事を始められるようにと、
「天職だと感じていて、ほかの場所ではできない仕事」をやめたとしたら、それは犠牲
です。なぜならば、もしもその仕事が彼女のコア・セルフを表現するものであったと
したら、それを放棄することは、彼女の幸せにとって、ひどく有害なことであるから
です。
When I speak of sacrifice here, I am speaking of a person renouncing something that is
essential to his or her happiness. For example, a woman permanently giving up work
she loves and cannot find elsewhere so that her husband can take a job abroad is
sacrificing――because if her work is fundamental to her core self, if it is part of her
calling, then abandoning it is detrimental to her happiness.
もしも同じ女性が、重要なプロジェクトを推し進める夫を支援するために、仕事を
1週間だけ休んだとしたら、それは必ずしも犠牲であるとはかぎりません。その程度の
ことであれば、彼女の幸せがダメージを受けることは、まったくないかもしれないから
です。
The same woman taking a week off from work because she wants to help her husband
with an important project is not necessarily sacrificing――she may not be compromising
her core self in any way and thus may not be compromising her happiness.
加えて、彼女の幸せは、夫の幸せと切り離せません。夫の喜びは、彼女にとっても喜び
のはずです。夫を利することは、彼女自身を利することでもあるのです。
Moreover, because her happiness is intertwined with his, because each of them is
happier when the other is happy, helping him is also helping herself.
幸せな人間関係にダメージを与えうる「犠牲」行為と、より幸せな人間関係につながる
「支援」行為を識別するための簡単な方法は存在しません。唯一の方法は、それらを
究極の通貨(幸せ)に換算して評価することです。
There is no easy way to distinguish between behavior that is sacrificial, and hence
destructive to the long-term success of the relationship, and behavior that is conductive
to the growth of the relationship. The only way to begin to sort out the harmful from the
beneficial is by evaluating the relationship, as a whole, in the currency of happiness.
どのような人間関係のなかでも、ときおり譲歩すること――相手のために、自分の意義
や喜びを差し控えること――は自然なことであり、健康的なことです。しかし総合的に
見て、究極の通貨面で双方が同等の利益を積み重ねること――どちらもより幸せになる
こと――で、私たちはより幸せな人間関係を築くことができます。
While compromise is a natural and healthy part of any relationship, while at different
times each partner will forgo some meaning or pleasure for the sake of the other, overall
the relationship must profit both partners――both must be happier for being together.
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