米国では結婚したカップルの約4割。日本では3組に1組が離婚するという、今。その
原因は、「愛とはどんなもので、何を必要としているか」に関する誤解から生じている
と言います。長続きする結婚のキイ・ワードは「評価されたい」から「知られたい」
への意識転換――解説を、バイリンガルでお届けします。
In the United States, approximately 40 percent of marriages and in Japan one in three
couples end up in divorce. The cause of separation stems from a basic
misunderstanding of what love is and what it entails. The key word of lasting marriage is
a change in mentality――from the desire to be validated to the desire to be
known――more to come both in English and in Japanese.
とても多くの人たちが、性欲(肉欲)を愛だと勘違いしています。恋愛には性的魅力が
必要ですが、それだけでは不充分です。肉欲を第一の基盤とした関係は、けっして
長くは続きません。パートナーがどれほど客観的に魅力的であろうと、また二人の
あいだにどれほど主観的な引力が働こうとも、その最初の興奮――五感的引力――は
時間の経過とともに薄れていきます。
Many people mistake pure sexual desire (lust) for true love, but while sexual attraction is
necessary for romantic love, it is not sufficient on its own. A relationship founded
primarily on lust cannot last for long. No matter how “objectively” attractive one's partner
is or how much “subjective” attraction exists between the partners, the initial excitement,
the purely physical attraction wears off.
目新しいものは、私たちの五感を刺激します。「エキゾチックがエロチックになる」
のです。でも、そばに置きつづけることで、どんなに目新しいものも、馴染みのある
ものになります。
Novelty excites our senses, the “exotic becomes erotic”; in contrast, after a while a live-in
partner becomes familiar.
ただし、馴染むことはけっして悪いことではありません。馴染むことで最初の興奮は
薄れる傾向にありますが、もっともっと馴染んでいくことで、つまり、パートナーを
もっとよく知ることによって、私たちは、精神的にも、肉体的にも、より親密な関係
へと歩を進めることができるのです。
But while familiarity can lead to decreased physical excitement, growing very familiar
with your partner, getting to truly know her, can also lead to higher level of
intimacy――and thus to both deeper love and better sex.
セックス・セラピストのデービッド・シュナークは、著書『Secrets of a Passionate
Marriage』のなかで、「セックスと情熱は純粋に生物学的衝動の表れである」とする
従来の学説に反論しています。
In his book Passionate Marriage, sex therapist David Schnarch challenges the view,
prevalent in his field, that sex and passion are simply reducible to biological drives.
もしもセックスと情熱がそのようなものだったとしたら、親密な結婚生活を長期に
わたって持続させることは、ほとんど不可能になってしまいます。しかしシュナーク
は、何十年にもわたる研究を通じて、パートナー同士がお互いをよく知る努力を続けた
ならば、性生活さえも充実の一途をたどりうることを突き止めました。
If sex is indeed just that, then there is little hope for sustained, long-term passionate
relationships. However, over decades of work with couples, Schnarch has demonstrated
that sex can get better if we focus on knowing, and being known by, our partner.
「本物の親密さを育むためには、夫婦双方が意識の焦点を、『評価されたい』という
願望――承認されたい、賞賛されたいという願望――から、『知られたい』という願望
に移動させなくてはならない」とシュナークは言います。
Schnarch says that to cultivate genuine intimacy the focus in a relationship must shift
from the desire to be validated――seeking approval and praise――to the desire to be
known.
夫婦間の愛と情熱が充実の一途をたどるためには、夫婦の双方が意欲的に『知られる』
ことに努めなくてはなりません。そしてそれは、どちらにとっても、自分の内側の深い
ところにあるものを、たとえ口にするのをためらうような種類のものであっても、徐々
に、正直にさらけ出さなくてはならない、ということにほかなりません。
In order for the love and passion in a relationship to grow over time, both partners must
be willing to be known, and this means gradually disclosing their innermost
selves――their desires, fears, fantasies, dreams――even when those do not show them
in the most favorable light.
この努力を続けていくことで、夫婦は、お互いの考え方、感じ方、価値観、願望、関心
などを、徐々に、より深く理解していきます。人間関係を専門に研究しているジョン・
ゴットマンの言葉を借りるなら、二人のこの「愛情マップ」は、年月を重ねるに
つれて、徐々に、より詳細なものへと変化していくことになります。
Over the years, partners can create an increasingly comprehensive “love map” of one
another’s world――a deeper and deeper understanding of their partner’s values,
passions, concerns, and hopes.
この努力には、終わりがありません。新たに知られうること、知りうることが、常に
存在しているからです。二人の関係は、そのために、常に興味深く、刺激的なもので
ありつづけるでしょう。
The process of knowing and being known is, potentially, never-ending, as there is always
more that can be revealed, always more likely to remain interesting, exciting, stimulating.
二人の関心が、評価されることから知られることへと移動したときから、夫婦がともに
行なうあらゆることが――コーヒーを飲みながら話すことであれ、子供たちの世話を
することであれ、愛の営みをすることであれ――はるかに有意義で楽しいものと
なります。
Being together――whether talking over a coffee, caring for children, or making
love――becomes so much more meaningful and pleasurable when our focus shifts from
validation to knowing and being known.
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