しあわせになる英語 English for Happiness

共に学ぶ「お役立ち」プログをめざします。

「チェスタトン:正統とは何か」。その2。科学の発達により私たちが忘れてしまったもの、そして宗教に引きつけられる理由とは? “Chesterton: Orthodoxy” No.2――What have we forgotten along with the development of science and why are we attracted to religion?

 

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科学は確かに世界を豊かにしました。しかし、科学知識さえあれば、人間は生きて
いけるのか?不安なく、幸せに暮らせるのか?チェスタトンは、我々の生の根本的な
エネルギー源としての「驚異の感情」に言及します。それは、おとぎ話で語られる
「魔法」や「不思議」につながるもの。人がキリスト教などの宗教に引き付けられる
原因も、この「驚異の感情」にある――詳しくは、バイリンカルで、どうぞ。

Science has surely enriched the world. However, can we human live only by scientific
knowledge and lead a happy life without any anxiety? G・K・Chesterton mentions
“wonder” as the source of energy for our lives, which is connected with “magic” or
“mystery” narrated in fairy tales. This “wonder” is the cause that we are attracted to
religions such as Christianity――more to come both in English and in Japanese.

 

 

 

This elementary wonder, however, is not a mere fancy derived from the fairy tales; on the
contrary, all the fire of fairy tales is derived from this. Just as we all like love tales because
there is an instinct of sex, we all like astonishing tales because they touch the nerve of
the ancient instinct of astonishment.

けれども、何物にも先立つこの根本的な驚異の感情は、けっして単におとぎ話に由来
する空想というものではない。むしろまったく逆に、おとぎ話のエネルギーは人間の
本性に由来しているのである。われわれがみな恋の物語を好むのは性の本能がある
からだ。それと同じで、われわれがみな驚異の物語を好むのは、太古以来人間にひそむ
驚異の本能を刺激されるからなのだ。

 

 

We have all read in scientific books, and, indeed, in all romances, the story of the man
who has forgotten his name. This man walks about the streets and can see and
appreciate everything; only he cannot remember who he is.

どんな科学の本にも出てくるが――そしてどんなロマンスにも出てくることだが――
自分の名前を忘れてしまった男の話がある。この男、往来を歩きまわり、あらゆるもの
に目をとめて、そしてあらゆるものに感嘆し、驚異する。ただ自分が誰であるかが
思い出せないだけである。

 

 

Well, every man is that man in the story. Every man has forgotten who he is. One may
understand the cosmos, but never the ego; the self is more distant than any star. Thou
shall love the Lord thy God; but thou shalt not know thyself. We are all under the same
mental calamity; we have all forgotten our names. We have all forgotten what we really
are.

実はわれわれは、みなこの男と同んなじことなのだ。みんな自分が誰だか忘れて
しまっている。宇宙は理解できても、自己を知ることはできない。自己はどんな星より
もさらに遠い。汝は汝の神たる主を愛すべし、ただ汝自身を知るべからず。われわれは
みな同じ精神の厄災にとらわれている。みな自分の名を忘れているのだ。自分が本当は
誰であり何者なのか、われわれはみな忘れ去っているのである。

 

 

All that we call common sense and rationality and practicality and positivism only means
that for certain dead levels of our life we forget that we have forgotten. All that we call
spirit and art and ecstasy only means that for one awful instant we remember that we
forget.

常識と言い、理性と言い、現実と言い、実証と言う。けれどもそれが意味するのは
ただ、われわれの生命のある深い層においてわれわれが死んでおり、われわれが忘れた
ということさえ忘れているということにすぎぬ。精神と言い、芸術と言い、恍惚と
言う。それが意味するところはただ、ある恐るべき一瞬において、われわれは忘れて
いたということを思い知るということにつきるのだ。

 

 

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正統とは何か

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