人生の苦しみをもたらすものが、私たちの感情だとすれば、「愛」は
どうなのでしょうか?――バイリンガルで、どうぞ。
If our emotions give rise to suffering, what about “love”? ―― more to come both in
English and in Japanese.
One might think that not all emotions are suffering――what about love, joy, creative
inspiration, devotion, ecstasy, peace, union, fulfillment, relief? We believe that emotion is
necessary for poetry, songs, and art. Our definition of “suffering” isn’t fixed, and it is
limited. Siddhartha’s definition of “suffering” is much more vast and yet much more
specific and clear.
苦しみではない感情もあると思う人もいるかもしれません。愛情、喜び、創造的な
インスピレーション、信心、恍惚、安らぎ、調和、達成感、安堵感といったものは
どうなのでしょう? 私たちは、詩や歌、芸術には感情が必要であると思っています。
私たちの「苦しみ」の定義は一定ではなく、しかも限定的です。しかし、シッダールタ
による「苦しみ」の定義は、それよりはるかに広く、より具体的で明確です。
Some kinds of suffering, such as aggression, jealousy, and headaches, have an obvious
negative quality, while others are more subtly painful. For Siddhartha, anything that has
a quality of uncertainty and unpredictability is suffering.
怒り、嫉妬、頭痛といった種類の苦しみには明らかに負の性質がありますが、他の
苦しみはもっとわかりにくい痛みをもたらします。シッダールタにとって、不確実で
あったり予測不可能な性質を持つものはすべて苦しみです。
For instance, love may be pleasant and fulfilling, but it doesn’t spring independently out
of the blue. It depends on someone or something, and therefore it is unpredictable. At
the very least, one is dependent on the object of love and, in a sense, always on a leash.
And the additional hidden conditions are uncountable.
たとえば、愛情は心地よく充足感をもたらしてくれるかもしれませんが、それだけで
独立して突然生じるわけではありません。愛情は他の人や物に依存していますから、
予測することができません。少なくとも、人は自分が愛情を向けている対象に依存して
いて、ある意味で常にひもでつながれているようなものだと言えるでしょう。そして、
それ以外にも隠れた条件は数え切れないほど存在します。
For this reason it is also futile to blame our parents for our unhappy childhood or to
blame ourselves for our parents’ disharmony, because we are not aware of the many
hidden dependent conditions involved in those situations.
このような理由から、自分の不幸な子ども時代を両親のせいにしたり、両親の不仲を
自分のせいにしたりするのも無意味なことです。なぜなら、これらの状況には、私たち
の気づいていない多くの隠れた依存的条件が関わっているからです。
Siddhartha’s solution was to develop awareness of the emotions. If you can be aware of
emotions as they arise, even a little bit, you restrict their activity; they become like
teenagers with a chaperone.
シッダールタの解決策は、感情に対する気づきを養うことでした。生じてくる感情に
ほんの少しでも気づくことができれば、その働きを制限することができます。感情が
まるで、お目付役に付き添われたティーンエイジャーのようになるのです。
When you begin to notice the damage that emotions can do, awareness develops. When
you have awareness――for example, if you know that you are on the edge of
a cliff――you understand the dangers before you. You can still go ahead and do as you
were doing; walking on a cliff with awareness is not so frightening anymore, in fact it is
thrilling.
感情が及ぼし得る害がわかり始めると、気づきが生じます。あなたに気づきがあれば
――たとえば自分が崖の淵に立っていることを知っていれば――目の前の危険を理解
できます。あなたはそのまま歩き続けるかもしれませんが、気づきを持って崖の上を
歩くことがもはやそれほど恐ろしいことではなく、むしろスリルに満ちたものと
なります。
The real source of fear is not knowing. Awareness doesn’t prevent you from living, it
makes living that much fuller. If you are enjoying a cup of tea and you understand the
bitter and the sweet of temporary things, you will really enjoy the cup of tea.
恐れの本当の源は知らないことにあります。気づきはあなたが人生を楽しむことを邪魔
したりはしません。むしろあなたの生活をとても充実したものにしてくれます。一杯の
お茶を飲んでいるとき、あなたがはかない物事の苦さや甘さを理解していれば、その
お茶の本当の意味を味わうことができるのです。
My first anthology is published now.
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