私たちを不幸にしている元凶、それは「ナルシシズム (自己愛) 」。そして、ブッダは、
それを取り除く具体的な方法を教えています――バイリンガルで、どうぞ。
The cause to make us unhappy is “narcissism.” And the Buddha teaches us the concrete
method to eliminate it―― more to come both in English and in Japanese.
This emphasis on the lack of a particular, substantive agent is the most distinctive aspect
of traditional Buddhist psychological thought; it is the realization that transforms the
experience of the Wheel of Life.
個別的、実体的な「動作の主体」(自己、自我、私) が存在しないことを強調するのは、
伝統的な仏教心理学の思想の最も特徴的な一面です。そのことにはっきりと気がつく
ことが、輪廻経験を変容させます。
But such a conception is not completely outside the realm of psychoanalysis. True
thoughts “require no thinker,” the psychoanalyst W. R. Bion echoed. When
psychotherapists are identified with their insights, he maintained, their contributions
become “psychoanalytically worthless.”
しかし、こうした概念が精神分析の世界にまったくないわけではありません。
精神分析家であるW・R・ビオンは、本当の思考は「考える人を必要としない」と、
仏教思想にこだまするように述べています。心理療法家が自らの洞察に同一化して
しまうと、その洞察は「精神分析的に無価値」になると主張しているのです。
It is in this idea of “thoughts without a thinker” that psychoanalysis has approached the
Buddhist view, for it is the elimination of narcissism that Bion is suggesting, a possibility
that Buddhism also holds dear. The entire thrust of the Buddha’s teaching was directed
toward trying to convey this as a real possibility.
この「考える人なき思考」という考え方は、精神分析が仏教の見解に接近したもの
です。なぜならば、ビオンが示唆しているのはナルシシズムを取り去ることであり、
それは仏教も好ましく思っている可能性だからです。全体的なブッダの教えの主眼は、
ナルシシズムを取り去ることが現実的に可能であることを伝える方に向けられて
います。
He was at first reluctant even to attempt to communicate his realization, fearing that no
one would grasp it. But he ultimately relented, and then formulated his first teachings as
the Four Noble Truths: suffering, its cause, its cessation, and the path to its cessation.
ブッダは、最初、教えても理解するものがいないことを危惧して、悟った内容を伝える
ことを躊躇しました。しかし、悟る可能性を持った衆生を不憫に思って、ついに最初の
教えを四つの聖なる真理 (四聖諦) として定式化しました。苦しみ (苦諦・くたい)、苦の
原因 (集諦・じったい)、苦の消滅 (滅諦)、そして苦の消滅への道 (道諦・どうたい)
です。
The Buddha’s first truth highlights the inevitability of humiliation in our lives and his
second truth speaks of the primal thirst that makes such humiliation inevitable. His third
truth promises release and his fourth truth spells out the means of accomplishing that
release.
ブッダの説いた第一の真理は、人生では屈辱を受けることが避けられないことを強調
します。第二の真理は、そうした屈辱を不可避なものにする原始的な渇き (渇愛・
かつあい)、について語ります。第三の真理は、解放を約束します。第四の真理は、その
解放を実現するための手段をはっきりと説明します。
In essence, the Buddha was articulating a vision of a psyche freed from narcissism. His
Four Noble Truths are the key to understanding the Buddhist psychology of mind.
本質においてブッダは、ナルシシズムから解放された精神の理想像を明確に
述べました。四つの聖なる真理は、仏教の心理学を理解するための鍵なのです。
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