ティク・ナット・ハン著「怒り(anger)」より
なかなか抑えられない怒りの感情に、どう対処するか? いわゆるAnger Management
は、ビジネスの現場や毎日の暮らしを円滑にすすめる上で欠かせない重要なノウハウ。
怒りをはじめとするネガティブなストレスは、健康に悪影響を及ぼし、放っておくと
生命にかかわる「キラー・ストレス」になってしまう、と言われているくらいです。
マインドフルネスの伝道師ティク・ナット・ハンによれば、
Anger is like a howling baby, suffering and crying.
怒りは、泣きわめく赤ん坊のようなものです。
そこで、”The baby needs his mother to embrace him.” 怒りの感情を否定したり、
心から追い出そうとしないで、赤ん坊を抱きしめる母親のようになることが大切だ
というのです。キー・ポイントになるのが、マインドフルネスの呼吸法。ゆっくり
息を吸い、そして吐きながら、泣きわめく赤ん坊のような「怒り」を、やさしく
ケアしてあげるのが、最も効果的なAnger Managementにつながるのです。「怒り」
も、あなたの一部。けっして切り離したり、消滅させることはできない。それは
逆効果になる、と説くティク・ナット・ハンの言葉は具体的でわかりやすく、
むずかしい英語の言い回しは、ひとつも使っていません。現代を生き抜くのに
必要な知恵を、英語で学ぶことができる、一石二鳥の名著。オススメです。